2015年6月18日木曜日

27.6仁句鑑賞・・・猫跨ぎ

1.山背風昭和の似合う立飲み屋
山背風は冷湿な風。北国の暑さにむしろこがれる気分を含む。縄のれんの立ち飲み屋に話題も冴えない。昭和といっても、あまり懐かしくない風景だね。
2.角欠いた狛犬のあり新樹光
神社の狛犬はルーツを辿ると複雑らしい。まず口を開いた阿像はライオンがモデルでこちらは角はない。口を閉じた吽像は正統の狛犬で、頭頂に一角がある。勿論架空の動物だろう。両者は別々のルーツなんだね。角ははっきりしたものから、コブと見紛うもの、無いものいろいろだ。面白いところに目を付けたもの。特選。
3.短夜や目を付けてゐし本を買ふ
古本屋かな。売れずにあった。しかし新本も古本も書店は経営が難しい時代だね。かく言う自分も気がつけばアマゾンで買っている。何せ文庫本一冊を無料で宅配してくれるから、零細書店は勝負にならない。
4.採決を待つ二の腕や鰻食ふ
何の採決なんだろう。二の腕が解らない。ちょっと三段切れ的だね。再考をお願いしたい。
5.青嵐半ばめくれたトタン屋根
青嵐というか、最近おかしいね。北関東では突風、豪雨が大暴れ。竜巻でなくダウンバーストとか言っている。屋根が半分吹き飛んでいる。なんだか亜熱帯の気候だね、完全に。風情がない。
6.夏燕リハビリに行く曲り角
いつもの曲がり角のお宅の軒に燕が営巣している。週に何度か通っているのかな。うちの近所の洗濯屋の軒先に毎年巣を作る。4月と7月の二度抱卵するね。天敵はカラス、去年は蛇が来て卵を呑んでしまったとか。
7.タテ横にスマホ動きて心太
いうも野暮だが、とにかくスマホだらけ。昨日ビアホールでビールを飲んでいた時のこと、前の席の若い女性二人組。仲良く喋っていたと思ったら、二人ともスマホをやっている。暫くしてまた何事もなく喋っている。もう空気のようなものなんだ。準特選
8.武器持たぬ匍匐前進かたつむり
ツノは武器じゃないかな。違うかな。
9.舳先みな外つ国に向きコンブ刈る
コンブ刈りは夏の季語なんだね。昔は北海道から送ってもらったが、それも遠い昔の話になった。外つ国の意味するところがちょっと判らない。
10.何時の間に靴替へてをり半夏生
そうか。地域性があるね。こちらは一年中同じ靴を履いている。と思ったが、寿命で更新したということか。半夏生と気分が通じるね。準特選。

0 件のコメント:

コメントを投稿