実は以下の原稿、書いておいて投稿しておいたと思ったら下書きになっていた。間が抜けてるがせっかくだから、遅れて投稿。
さて今月の投句。
・赤子の手伸びて四方の夕紅葉
桜吹雪の下を爛漫とふりかかる花びらを受けながら、ゆっくりと歩く。これ一番スキな瞬間で、それこそ確かに、命の共鳴ということを感じるのだが、さて紅葉はどうか。あの燃えるような赤色でありながら、命の共鳴というのとは違う。もっと静かであり、沈潜したエネルギーである。さくらは命の頂点で散るが、紅葉は命の終末を予感してしまう。赤子はそれを感じるのだろうか。いい場面だ。特選
・幾度も藩主は替はる鵙高声
何か時代劇だなあ。藩主がいくら変ったってそんなの庶民には関係ない。ある種の準安定。それを見通すように鵙一声か。
・同じ向きの衛星アンテナ鶴渡る
作者は空を見上げている。 アンテナの向こうには放送衛星。 でも今の夜の中で一斉に同じことをしているのは、何か気持ちが悪いが、だからといって俺はこっち向きとがんばったってこればかりはしょうがない。そんなこと何考えてるんだと鶴がわたる。わたる先はアンテナの向きとは真逆。いやこれは鶴の渡りをながめていてアンテナに気が付いたのかな。こういう想像をするのは楽しい。
準特選
・鳥威片づけられてなほ光り
もう必要がなくなっても、おれはおれだと存在を主張する。 なんか頑固な高齢者を連想する。
・煮凝や思ひ出話うやむやに
煮凝りか。し゛わじわとエキスが出てきて、後から固まる。 うーむこの性格と思い出話をつなげるのは何なくわかるが、うやむやはなんか抵抗がある。思い出話あとを引きとか・・・どうかな
・枯菊を焚きて広げる世界地図
イメージがまとまらん
・紋別深秋羆の巨躯の吊られあり
まんぼうを思い出した。あれもつるして、乾かさなかったか。 熊の巨躯がつられている。存在感たっぷりだが、これに深秋と紋別がくっつくと哀しい
・みちのくの要はづれし秋扇
要がはずれる、バラバラになる。地震から来たイメージ? 要から扇にイメージがひろがったかな
・単線列車泡立草をのけぞらす
いいなあ。で、ホームに降り立つのは寅さんがいい。 前に仁ちゃんが似た句を詠んだなあ。あの時はタンポポだったか
・紅葉して能楽堂のジャズライブ
異文化のコラボか。しかし、暗い所で聞く音楽ではない。ジャズは。 準特選
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