2017年4月26日水曜日

  地球が誕生して約45億5000万年たっている。人類(われわれ現生人類ホモ・サピエンス)は誕生して約20万年だから、地球の歴史を一年とすると大晦日の日付が変わる直前3分前に今の人類は誕生したことになる。
 ドイツのウェーゲナーが大陸移動説を発表したのは1912年である。ゴッホの絵が生前まったく売れなかったように、この大陸移動説もウェーゲナーの生存中は一顧だにされなかった。南アメリカ大陸東岸とアフリカ西岸がぴったり一致するというウェーゲナーの天才的直感も、大陸を動かす巨大なエネルギーの説明がつかなかったのだ。地球誕生時から減り続ける熱や月の潮汐摩擦熱、太陽からの熱では全く足りないのである。
 ウェーゲナーより、50年ほど前にイギリスのケルヴィン卿が、地球は熱く溶解した状態で誕生し地球表面だけが冷却した現在の状態になるのに2000万年~4億年かかったと熱伝導理論で試算を発表したが、生命進化や大山脈の地層形成プロセスからダーウインや地質学者たちはケルヴィン卿の推定に地球の歴史はもっと古いはずだと強い違和感をもった。 ー 地球内部には人類が知らない大きな熱源があって地球の歴史はケルヴィン卿の推測よりはるかに古いのではないだろうか、と。
 いっぽうフランス人ベクレルがウランのはなつ放射線を発見したのが1896年。さらにポーランド出身のマリーはフランス人ピエール・キュリーと結婚し夫妻は原子崩壊を起こす放射性元素ラジウムとポロニウムを発見する。夫の死後、キュリー夫人が大量の瀝青からはじめてラジウムの分離抽出に成功したのが1911年。(ウェーゲナーの大陸移動説発表の前年。放射能という用語はマリーの発案)
 ナチスドイツより先に放射性元素ウランによる核分裂爆弾をアメリカがつくるというマンハッタン計画が採用されて、キュリー夫妻のラジウム発見から僅か30数年でアメリカはナチスがすでに敗北しているのにヒロシマ・ナガサキの人類の頭上に原爆投下。
 この恐るべき巨大な核エネルギー放出を目の当たりにした地球物理学者たちは、大陸移動の熱源の多くが地球誕生のときの残り熱よりも地球内部の放射性元素の崩壊熱ではないかと注目することになった。地球誕生のときの熱は宇宙にしだいに放散していくが、地球が冷えきって死の惑星にならないのは地球内部には数10億年~100億年という非常に長い半減期で崩壊熱が大きいK40、U238、U235、Th232という放射性元素があることに気がついたのである。さらに、これらの半減期から逆算し、隕石との比較放射性年代測定法で1960年ごろには地球は約45億5000万年前に誕生したに違いないと算出されることになった。
 こうしてウェーゲナーの大陸移動説の正しさが劇的に証明され(大西洋をはさむ両大陸の古地磁気の方向一致も大きな傍証になった)、地球内部の放射性物質の崩壊熱から絶えず供給される熱を主なエネルギー源としてのマントルの対流で茹で玉子のヒビの入った殻のような地殻プレートの上に乗っかる大陸が移動していること、いわゆるプレートテクトニクス理論の正しさも証明されることになった。これで巨大地震発生のメカニズムも明らかになったことはいうまでもない。まだほんの50年ちょっと前のことだ。
 (原爆のようにいっきょにではなく、ソロソロゆっくりと核分裂させる原発を1950年に原潜用に開発したアメリカは日米安保締結3年後の1963年にアメリカの技術で日本の原発建設を強要し今や日本列島に林立する原発は54基。
2011年のフクシマの原発事故はキュリー夫人のラジウム分離成功1911年の100年目の年にあたるが、フクシマの事故と廃炉作業の困難さは原発が今の人類にはまだ手に負えない未開発技術であり、核兵器は廃絶しかない悪魔の兵器であることを示しているのではないか・・。画像はHPから)

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