寒暖の振れ幅が大きかったが、ようやく落ち着いてきたかな。当地は菜の花、辛夷が満開。
仁ちゃんは身体はいまひとつとか。春の息吹とともに、体調が戻ってくることを祈念します。
1. 人馬良く折合ひついて木の芽風
人と馬の共同作業って今あるのかなと考えてしまった。我々の子供の頃は、荷馬車の馬がいて、農耕馬がいた。それぞれに交流が春の残雪のなかあって、判らないこともないが。さて。
2. キャバレーといふ文字消ゆる春の雨
余り詳しくないが最近キャバレーって聞かないね。欧米では歌やショーが主体のように思うけれど、日本は風俗の色合いが濃くて、どんどんそちらの方に特化していくような。
3. 肌触り手触りよろし朧月
批評も憚られる雰囲気。何時の話かな。突如何かが取り憑いたような?結構ですね。
4. 留守電や名前も告げず春来たか
帰宅して留守電を聴くと、相手は名前を名乗らず切ってしまっていた。でも、面倒になってこんなことやってしまうこともあるな。いずれにせよ大した相手じゃないのだろう。ぽーっとした奴じゃないか。
5. 爆買ひの売場抜けをり余寒かな
爆買いの渦をようやく抜け出してやれやれのところか。しかしいつまでの現象かな。そんな気分もあるのだろう。
6. 狂言師白足袋ポンと春に入る
狂言師が跳ねた瞬間か。この印象句、昨日、わが句会で紹介した。詳しいのがいて狂言の本番の舞台では黄色い足袋らしいね。まあ稽古場での風景ということで。
特選。
7. 黄砂降る新幹線は海底へ
黄砂の降るところから一気に青函トンネルへ突入する新幹線。黄砂は主に西日本。せいぜい本州で北海道は実質来ないのだろう。そんなことも背景にあるか。
8. 春疾風唇歯の間取り持たず
唇歯(しんし)はごく親しい間柄を言うらしい。それすら疎遠にする春疾風ということか。
9. 木の根開く停まったままの観覧車
木の根開く(明くとも)は普通の歳時記に出ていない。宮坂静生氏の地貌季語あたりからか、とも。木の根の周りの雪がドーナツ状に溶けて土が顔を出す春の雪国の風景。観覧車ももうすぐだが、まあ春未だ来というところか。準特選。
10. 桃の花話しそびれてしまひけり
桃の花。桃源郷というとうり春爛漫に相応しい。晩年の黒沢映画のオムニバスのなかにたしか桃園の風景が出て来たな。作者の中で、もっとも春を思わせるものなのだろう。春未だ来の窓外をみて感慨にふけっている。そしてなにを言おうとしたのか。
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