2016年3月20日日曜日

仁ちゃん句鑑賞・・・・逸徳

おいらの知り合いになった60近い女性で、ものすごい活動家がいる。彼女は30代で交通事故で骨髄損傷になり、首から下が動かなくなった。ところが、さまざまなボランティアの助けをかりて、その後の30年はおどろくほどの社会的活躍をした。障害者のためのNPOを立ち上げ、作業所を開き介護ステーションをはじめて、さまざまな社会運動に参加し、海外にも視察にでかける。そのバイタリティは依然として低下していない。 ベッドで口にくわえた棒でパソコンをあやつってメールを送り文章を書く。電話もできる。 要は、脳の働きというか、精神の力なのだなあ。もう茫然として彼女の跡を見上げながらファンの一人としてついていくのである。おいらも、病気になって入院するようになったらベッドの上にパソコンを持ち込むようにしようと思う。おっとスマホか。九州の熊さんを思い出した。

さて仁ちゃんの作品 こういう作品を見ると、この世界にはどんなところにもテーマは転がっているんだなあと思った。一茶の「やれうつな ハエが手をする あしをする」を思い出したよ。さて
1. 人馬良く折合ひついて木の芽風・・・ユーモアを感じた。まず雪景色だな。この馬、道産子ではないか。人のいうことを良く聞かないのかなあ。「まっすぐいけ」「やだよ、曲がりたいんだ」とかなんとか・・・。もめて、それでも何とか折り合いがつく。何か夫婦みたいな気もする。そこに木の芽風、ああもうすぐ雪解けだぜ。

2. キャバレーといふ文字消ゆる春の雨・・・キャバレーも死語になり、遠い昔になった。消えかかったキャバレーの看板に春の雨。でもさあ。これが春だからまだいい。やさしいじゃないか。冬の雨だったらさみしすぎる。
3. 肌触り手触りよろし朧月・・・・うむ、なーんとなくエロチズムを感じる。この先は妄想の世界。
4. 留守電や名前も告げず春来たか・・・・名を告げぬ留守電はだれからだ。誰かが来たんだ。うーん春からか。 童話のようなほっこりした話。春を待つ強い心も感じるな。特選
5. 爆買ひの売場抜けをり余寒かな・・・・函館にも爆買いの波は押し寄せているんかい? こちらは田舎で、実感がないんだが。
6. 狂言師白足袋ポンと春に入る・・・お能なら冬かもしれんが、狂言師は春だな。あの生命力は春につながる。こういう一瞬をつかまえるのは作者の感性。
7. 黄砂降る新幹線は海底へ・・・黄砂を逃げて新幹線は海底へ沈んだのか。やや奥行がない。それだけ?という感じだ。
8. 春疾風唇歯の間取り持たず・・・すまんよくわからん。作者解説希望
9. 木の根開く停まったままの観覧車・・・・木の根開くがわからなくて検索したら春が近くなると木の根っこの周囲が雪がとけて、地面が見えてくる様とあった。北国ではの光景だ。春が近い。観覧車ももうじき出番だ。作者の何となく春を待つ期待感を感じる。準特選
10. 桃の花話しそびれてしまひけり・・・何を話しそびれたのだろう。何だか電話の会話を連想した。電話のそばに1輪の桃の花。「おーいこっちは咲いたぞ。そっちはどうだ・・・」・・・中国の漢詩の一説を思い出した。北国に旅立つ友人に送る作品だという。・・・・「聞くならく 彼の地いまだ雪深しと せめて君に送る江南一枝の春」
 
春は近い がんばろう

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