2016年11月20日日曜日
コウキジテン 褌子
10年くらい前。北海道の網走のペンションで朝ご飯を食べていたら食堂にみたことのない辞典があった。
『標註訂正 康熙字典 』渡部温博士編 (講談社創立80周年記念出版・復刻版・定価18000円) とある。
コウキジテンとは妙な辞典だなあとコウキ心でパラパラめくってみていたら、ママさんがコーヒーもってきて
「姉が司馬遼太郎の『韃靼疾風録』読んで中国にはまりまして中国に年中行ってる。この本も神田かどこかの古本屋で姉が買ってきたものですが、いったい何の本ですか?」と逆にきかれてしまった。
私もあわててネットで検索して次のように知ったかぶりして回答した。
清朝第4代皇帝の康煕帝(コウキテイ)は満州族ながら、漢民族が数千年かけて象形文字から発展させ何百万とあった、いわゆる「漢字」を張玉書など30名の学者に命じて整理して約五万字、214部首にまとめさせた。康煕帝は満州族の何十倍もの人口の漢民族の文化的統治の基礎をつくった名君であったと。
要するに1716年完成の『康熙字典』は近代以前の中国の最も権威ある字典で現代中国の国語字典の元祖みたいなものなのである。
大陸的なおおらかさというのかこの勅撰字典にもけっこうミスがあって、中国でも何度も補正本がでているようだ。日本では渡部温博士が徹底的に精査して1万カ所も補正して明治20年に出版した。わたしが網走でみたのはこの渡部博士の本の復刻版だったのである。
「中英」「中露」とか各国の漢字辞典が『康熙字典』の親字を使っていることはいうまでもない。現代日本の「漢和字典」記載の旧字体というのも『康熙字典』の字だとおもえばよいらしい。
私も先年、北京に行った時に書店奥に積んであったので、たった80元(1300円くらい)で買ってきた。(写真)
なお今の中国は簡体字で康煕帝が見たら目をむくような略字を使っている。台湾のほうはタイワンを「臺灣」なんて繁体字のままでがんばっているので康煕帝もあの世でよしよしと目を細めているかもしれない
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