2016年6月13日月曜日

函館通信2-50・・・猫跨ぎ句鑑賞・・・仁兵衛

 ただただ忙しい世の中だね。北海道現代俳句大会が函館であり投句をしたので出席した。講演は現代俳句協会副会長 鳴門奈菜氏、演題は「言葉と俳句」、講師自身は英米文学者でありこの辺りに何か新しい発想でもあるかなと期待したが若干外れた様だった。

 さて、少々遅れましたが猫跨ぎさんの句の鑑賞評に移りましょう。

・白椿落つ引力のほどよき日・・・林檎の落ちるのから万有引力、白椿がポロリと落ちるのから自然のバランスを知るのか。私には椿三十郎の仲代達也のニヒル顔しか浮かんでこなかった。
・晩春の屋上どこか濡れてをり・・・屋上のある家に住みたいな。
・一湾に暮れかねてゐる小栗像・・・幕末の旗本で奉行まで務めた人の中には有能な人が多かったと聞く。小栗はその代表格であろう。函館にも奉行所が置かれてゐたことはあまり知られていないが森真沙子著「箱館奉行所始末」(二見文庫)という小説から読み始めようと思っている。
・八十八夜猫がしきりに爪を噛み・・・実際の所は爪を研ぐ、磨く,舐めるなんだろうと思うが噛むを用いたのがユニーク。
・キウイ断面噴水は砕けをり・・・断面を静かに観察し噴水を導きだしたのは実に面白い発想だ。そこに惚れた。特選。
・夏霧の非常階段より地べた・・・ここの所函館山にかかる夏霧・海霧(じり)ばかり見せられていたので下の方を見ていなかったよ。
・春雨や遊行通りの白子飯・・・白子飯を食った事が無い。うまいのかい。
・鎖長き番犬眠る日永かな・・・上五の「鎖長き」が句の重さまで作った。用心深さと番犬の運動不足解消を兼ねてやっている家をよく見る。
・少年の空瓶ぼうと鳴らす春・・・ほら貝状に近い形のものを見つけるとすぐに鳴らしたくなったものだ。思春期の記憶として残っている人も多いのではないかな。準特選。
・風車ときどき廻り灰色に・・・廻ると灰色に見える色の組み合わせは何か忘れてしまった。





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