大づかみに言って、世界は国家のエゴイズムが吹き出しつつある時代だと思う。いやな帝国主義前夜というか。EUの解体は危ぶまれるね。
ヨーロッパの歴史は、二度の大戦が象徴するように殺戮の繰り返しだからね。もう止めようやというのがEU結成の根底にある理想なんだろうが、だんだん色褪せてきたということだろう。アメリカのトランプ現象もそうではないか。アジアの中国のごり押しもね。
それでは仁句鑑賞。
・ 明易し外角低め空振りす
今は一番朝が早い時節。北海道はこちらよりもやや早いか。外角低めね。一番、打者の苦手とするところ。さて、何を空振りしたのかな。起居のささいなことを言っているようにも思うけど。
・ 海底を抜け万緑の真中かな
これも難解句だね。茂みを通り過ぎるときふと浮かんだイメージならそれでいいが、何かを寓意しているなら共鳴する何かがないと、中味につけ込めない。
・ 水無月の雨のにほひに迷ひけり
6月の雨続き。気候が冴えないようですね。迷ってしまうような。
・ 名人を負かす知能や五月富士
人工知能が碁も将棋もプロを凌駕する時代がこんなに早く来るとは。作者はむしろそれを礼賛しているのかな。なら皮肉がきついね。
・ 五月雨や何デニールかと問ひてみる
デニールとは懐かしい。糸の太さの単位。知っている人は知っているが知らない人は知らない。あたりまえか。糠の降るような雨脚らしい。
・ 閑古鳥斜めに迷夢さましけり
閑古鳥。郭公のこと。恵迪の朝を思い出した。その頃の思い出かな、まさかね。
・ 紫陽花や口上述べる女形
目の前に女形がいなくても、紫陽花にそんな雰囲気を感じたのだろう。そんな風情はたしかにあるね。当地はようやく盛りを過ぎた。今年は紫陽花の当たり年と言っていた人がいたが。特選。
・ 半夏生浮し書きする卒寿かな
懐紙などを左手に持ち筆を走らせるのを浮かし書きと言うらしいが、今や殆ど消えた文化か。卆寿の人がさらさらとしたためている風景。半夏生はちょっと淋しい感じ。準特選。
・ 蝶生る深夜放送明けにけり
早朝蝶が蛹から生まれるころ、深夜放送は終わる。私もこの頃は起きているね。
・ 百均に揃って居ります夏の空
百円ショップの品数の豊富さはすごい。常時入れかえが行われているのだろう。夏物グッズもあれこれと陳列されている。
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