暴風雨来襲を魔女に喩えているのかな。こちらでは神無月だが、出雲では神在月という。神々がみな集合しているからだが。いま東京新聞で出雲、石見地方の神話の珍しい話を連載中。大和に一元化される前の神話の世界に刮目する。
2.自衛官募集のチラシ時雨けり
自衛隊は隠然たる存在感を強めている。もう時雨の陰という感じでもなくなったなあ。9条の会は、自衛隊の存在を認めているのか、否か。明々白々たる憲法違反の自衛隊をどうするのか、見て見ぬ振りせず、総掛かりの議論を一度聞かせて貰いたいものだ。
3.小六月友の便りに樹木葬
散骨のひとつ。ひそかなブームと聞くが、直接の知己がそうしたとはまだ聞かない。そういえば逸徳氏がそうしたいと言っていたが、遺族を納得させられるかの問題もある。作者の友人自身の希望でかく葬られたか。さて自分はといえば、先般故郷へ行き、我が身の処置は決めてきたが。死出の旅の話は小春日よりにのんびりとしたいものだ。
4.ふくよかな土偶のおしり日短
土偶はみな女性だ。豊かな胸、腰は多産、豊穣の願いか。壊されて出土する場合が殆どとも聞く。共通の或る信仰があったのだろう。もちろん性の話と混然と意識されていたのだろうが。特選。
5.八回裏三者凡退銀杏照る
何だか人生になぞらえたたとえ話か。北大の銀杏並木を思い出す。そういえば、道庁の前の木立でおばさんが一人ぎんなんを拾っていた。
6.米糠に醸し出されて床もみじ
床もみじ、とは部屋の黒い床に紅葉が反射する光景とあれば、米糠に醸し出されたとは、米糠で磨きあげられた黒い床のことか。京都の古刹あたりか。もちろんそれに限るまいが。準特選。
7.木枯しや粋な小噺はじまりて
寄席で落語のまくらがはじまった頃合い。外は木枯らしが吹きすさんでいる。帰りに熱燗が待っている。
8.立冬や崩れゆきたるテーピング
関節、筋肉、靱帯に巻いているアレのこと。ゆるゆるでは役に立たぬと思われるがさて。
9.相手より先に腰割り冬の空
相撲の仕切か。このところ待ったが多い。仕掛けた方が審判長にぺこりと謝っているのをよく見る。協会も要注意の通達を出しているのだろう。
10.忘れたる味に出会へて冬の湾
何かな。浜辺にある料亭での一コマか。
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