谷川俊太郎と原広司の対談というのをききに行った。
原広司というひとは知らなかったが建築家とのこと。「2500年間の空間的思考をたどる写経」という原広司のWALLPAPERSという展示をまずみて、対談がはじまった。文字と言葉について色々話しがでたが小生には少し難しかった。
谷川俊太郎はこどものときから、自分はどこにいるのか?ということをいつも考えるクセがあった。地理的に自分はどこにいるのか、歴史的に自分はどこにいるのか…。(それが20才の時の『20億光年の孤独』になったのだそうだ)
原広司も時間と空間の問題を考えるのが好きだったが、銀河系みたいなのがこの宇宙には何億とあることがわかってきて、どこまで行っても広大無辺なのか、なーんだつまらないと思ったそうだ。ところがこの宇宙で人類がわかっていることはまだわずかで、正体がわからないダークマターとかダークエネルギーが宇宙の大部分を占めているらしいと知って、がぜん毎日生きるのが面白くなったという。最後に谷川俊太郎が『闇は光の母』というダークマターがでてくる自作を朗読してお開きになった。(熊さんへ 小生の気分転換もかねて書いているだけなのであんまり気にしないでね)
『闇は光の母』 谷川俊太郎
闇がなければ光はなかった
闇は光の母
光がなければ眼はなかった
眼は光の子ども
眼に見えるものが隠している
眼に見えぬもの
人間は母の胎内の闇から生まれ
ふるさとの闇へと帰ってゆく
つかの間の光によって
世界の限りない美しさを知り
こころとからだにひそむ宇宙を
眼が休む夜に夢見る
いつ始まったのか私たちは
誰が始めたのかすべてを
その謎に迫ろうとして眼は
見えぬものを見るすべを探る
ダークマター
眼に見えず耳に聞こえず
しかもずっしりと伝わってくる
重々しい気配のようなもの
そこから今もなお
生まれ続けているものがある
闇は無ではない
闇は私たちを愛している
光を孕み光を育む闇の
その愛を恐れてはならない
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